苦手なものも克服できる?「サイクルメニュー」の役割やメリットとは

公開日:2025/10/15  

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毎日の食事で苦手な食材が出ると、つい避けてしまいがち。そんな悩みをやさしくサポートしてくれるのが「サイクルメニュー」です。無理なく少しずつ慣れていける仕組みで、給食の栄養バランスの改善や食事の選択肢を広げる手助けにもなります。今回は、給食の現場で活用されているサイクルメニューの役割やメリットを解説します。

サイクルメニューとは

サイクルメニューとは、給食や食事計画において採用される献立スタイルのひとつです。サイクルメニューでは、一定の周期で同じ献立を繰り返した結果、食事の安定感と食育効果を目指します。通常、サイクルメニューは15日間のサイクルで構成され、月に2回、同じメニューが提供されます。

サイクルメニューをうまく活用すれば、食事の多様性と栄養バランスを両立できます。たとえば、同じ鶏肉を使った料理でも、から揚げを作った翌日にチキンカレーや鶏の照り焼き、その翌日にはミンチにして鶏のつくねを作るといったように、同じ食材で調理方法を変更が可能です。結果として、同じ食材を使いながら毎日異なる献立のように見せる工夫ができます。

また、サイクルメニューは調理者が前回の提供状況を見て調整を加えられるため、料理の味付けや量、盛り付けなどを好みや栄養ニーズに合わせて最適化することが可能です。さらに、サイクルメニューは作業効率の向上に役立つため、さまざまなシーンで採用されています。サイクルメニューの導入で食事内容を事前に計画し、調理手順や材料の調達を最適化すると、フードロスを減らます

作業効率がアップした結果、衛生管理や食育活動にも余裕をもって取り組めるため、子どもたちへの栄養教育の質の向上にもつながるでしょう。

サイクルメニューでできること

現在、多くの小学校で「サイクルメニュー」が給食に採用されていますが、サイクルメニューには、食事を提供する側にもされる側にもさまざまなメリットがあります。

食わず嫌い・好き嫌いの克服

サイクルメニューは子どもたちの「食わず嫌い」や「嫌いな食材」を克服する手助けになります。子どもは食経験が少なく、とくに苦味や酸味のある野菜や新しい料理に対して警戒心をもちやすい傾向があります。しかし、サイクルメニューによって同じ料理や食材に繰り返し出会うと、徐々に慣れていき、自然に食べ物への抵抗が減少します。

食わず嫌いの子でも「みんなが食べているから」とひと口挑戦しやすくなるでしょう。繰り返し食べると味覚も発達し、苦手だった味が「おいしい」と感じられるようになる場合も多く、結果として偏食の改善が期待できます。

生活習慣病の予防

給食は栄養士が塩分や脂質、カロリーを計算し、バランスのよいメニューを考案しています。サイクルメニューで同じ料理を繰り返し食べることにより、子どもたちは自然と薄味に慣れ、食材本来の味を楽しめるようになります。前述のような食習慣は、将来の高血圧や糖尿病といった生活習慣病のリスクを減らす重要な要素です。

栄養士の負担軽減

サイクルメニューは栄養士の業務負担を軽減するという大きなメリットもあります。とくに小学校など教育現場の多くでは、栄養士はひとりまたはごく少人数で給食を担当しているうえ、発注や衛生管理、献立作成、アレルギー対応、保護者への連絡、授業対応など幅広い業務を抱えています。

サイクルメニューを活用すると、献立の作成時間を大幅に削減でき、衛生管理や新しい食材導入の検討にも時間をかけられるようになります。また、新しいメニューを導入するには調理工程の見直しやアレルギー対応の確認が必要なため、頻繁な変更は現場にとって大きな負担です。

現場の考え方や子どもの様子、栄養士のスキルを踏まえて、サイクルメニューを取り入れるのは理にかなっているといえます。

現代の給食の献立形式と給食管理について

近年、学校給食の献立形式は大きく変化しており、その背景には食育の重要性の再認識や給食管理の効率化があります。とくに食育基本法の制定以降は、栄養教育の一環として食育授業が普及し、栄養士が教育職員免許法にもとづく資格を取得するケースが増加中です。

これにより、栄養教諭としての活動が重視され、学校での食育活動が充実しています。しかし、従来の栄養計算や献立作成に加えて、栄養士の役割の多様化・業務の複雑化が起こっているのも事実です。アレルギーをもつ児童が増加傾向であることもあり、栄養士はそれらの対応にも追われています。学校の現場における栄養士の負担が増えているのは無視できないところです。

一方で、現代の給食の献立形式はサイクルメニューの導入で効率化もされています。小学校を中心に広く採用されるサイクルメニューは、献立作成の手間を減らしたり、栄養士の負担の軽減に役立っています。先述したとおり、給食管理においては、栄養士の役割が単なる献立作成や栄養管理を超えて拡大し、食育の推進や健康管理の面での責任が増しています。

食育の質を担保するためにも、まず現場の負担軽減を第一に考えるべきではないでしょうか。

まとめ

サイクルメニューは食事の安定性と食育の側面から、教育施設や給食サービスにとって有益な選択肢です。サイクルメニューをうまく活用すれば、子どもの食育を支え、健康的な食習慣を育めるでしょう。また、現場の負担をより減らす方法として、給食の委託サービスの活用もおすすめです。子どもたちが健康的でバランスの取れた食事を楽しめるよう、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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