高齢者に適切な食事とは?介護食について考える

公開日:2022/11/15  

介護職

高齢者の食事は繊細であり、栄養バランスはもちろん噛む力等も考慮しなければなりません。とくに介護食には細かな基準があり、それらを一つずつ解決していく必要があります。また人それぞれさまざまな病気を持っているため、それらにも対応しなければなりません。当記事では、介護食を提供するにあたって注意したい点などを徹底解説します。

介護食とは

介護食は、食べる機能が低下した方に提供する食事です。術後食といわれることもあるものです。食べる機能は加齢および疾患によって低下するものであり、その低下する度合いも人によってさまざま。したがって安全・安心に食事をするための目安の指標として介護食のレベルがあるのです。

具体的には、噛むチカラおよび飲み込むチカラが弱い方のため、柔らかくかみやすいように調理した食事を指します。在宅で最期まで希望する高齢者やがん患者が増えています。今後、介護食の需要はどんどんと高まることでしょう。

調理方法

食材を細かく刻んだり、ミキサーに掛けたりするのが一般的です。それだけではなく、ペースト状やゼリー状にすることもあります。食事をとる人の噛む力・飲み込む力に合わせて、食材の大きさやかたさ、形状を工夫するため、オーダーメイドに近い感覚で提供されるのです。

介護食の種類と選び方

介護食と一言でいっても種類はさまざまであり、それぞれの選び方にも注目しなければなりません。

刻み食

箸やスプーンで切れる柔らかさが特徴です。口の中でバラけたり貼り付いたりしにくいのが特徴で、固いものや大きなものは食べづらい状態でありつつも、一定の飲み込むチカラはある方向けです。介護食の中では、もっとも一般の食事に近いものです。

ソフト食

「柔らか食」などともいわれるもので、カタチはありつつ歯を使わなくても歯茎ですりつぶせたり、舌と上あごで押しつぶしたりできるものです。固いものや大きな物が食べづらく、物によっては飲み込みづらいことがある方向けです。

見た目も通常食と似た感じに作れるので、食欲が湧きやすい、とのメリットもあります。ただまとまりがあって口の中でバラけない、水分が分離(離水)しない、といった仕様が求められるので、調理には一定の手間がかかります。

ミキサー食

ピューレ・ペースト状のものであり、スプーンですくって食べられる特徴があります。均質で滑らかであることが求められ、ベタつかずまとまりやすいです。細かくまたはやわらかければ食べられる方向けの食事であり、水やお茶が飲み込みづらいことがある方におすすめです。

食事の例としてはかき卵スープにとろろ汁、パン粥や粒のある粥、バナナなどがあります。ほかにもペースト状のおもゆ、くず湯、白身魚ペースト、野菜ピューレなども含みます。

ムース食

ゼリーやプリン、ムース状のものやとろみ水などを指します。少量であれば安全に丸呑みができる食事で、均質で滑らかさがあり、ベタつかずまとまりやすい、との特徴もあります。

固形物は小さくても食べづらく、水やお茶が飲みづらい方におすすめです。一般的な調理方法はなめらかにした食べ物をゼラチンやゲル化剤などを使って本来の形に成形する、というものです。調理には少し手間がかかりますが、見た目がよいため食べたい気持ちをアップさせてくれます。

介護食を提供するにあたって注意したい点とは

介護食は美味しく食べてもらう必要もあります。食欲を湧かすことができず、食事量が減ってはさらに健康状態が悪化しかねません。高齢者や介護を必要とする方に食事を安全に楽しんでもらうためには、どのようなことに気を付けて食事の介護をするとよいのでしょうか。ここでは介護食を提供するに当たり、注意すべき点を紹介します。

見た目を意識する

栄養バランスや食べやすさを重視するあまり、見た目を無視するケースが跡を絶ちません。そもそも本の料理および食材の形が見えなければ、何を食べているのか分からず食欲もわかないもの。したがって、見た目を意識した調理が必要不可欠なのです。

楽しい食事を意識する

単位栄養を接種するだけでは、食事は味気ないものになります。食事をする場、いわゆる環境にも注意をはらいましょう。季節の草花を添えるなどし、食卓に変化を出すのもおすすめです。また食器の色を食材が引き立つ白にしたり、おかゆであれば黒い食器にしたりするのもおすすめです。

利用者ひとりひとりに合わせた食事を提供するために

介護食には種類があり、一人ひとりにマッチしたものがあります。それらを自分たちの施設が運営する給食部ですべて管理するのは簡単ではありません。そこで有効活用してほしいのが、給食委託サービスです。給食を委託することで、利用者にあった食事が提供できます。

介護食を重視している業者もあり、利用者から高い評価を得ているところもすくなくありません。給食委託サービスを利用したことで、90%を超える利用者が「介助の負担が軽減された」とするアンケート結果も出ています。またそのアンケート結果では、被介護者の食事の様子が「食べやすそうだった」が80%を超えていることも明らかにされました。

「どちらかというと食べやすそうだった」を含めると100%になります。介護食系のサービスでは栄養士などの専門家も献立づくりに加わっているため、栄養の観点からも申し分のないメニューにしてくれます。食べ安さを重視するあまり「各種栄養がまったくなりたい」なんてことは起こりにくいのです。

まとめ

高齢者に適切な食事の一つである介護食について解説しました。介護食は複数の種類があるため、それぞれの方にマッチしたものを選ぶ必要があります。噛む力や飲み込むチカラにマッチした食事でなければ、高齢者も食べるのに一苦労です。ミスマッチが起こらないように、最適な食事を提供するのも施設側の義務の一つ。しかし自分たちだけで、それらの食事を用意するのは簡単ではありません。そこで活用してほしいのが給食委託サービスです。高齢者ごとに適した食事を提供できるようになるので、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

おすすめの給食委託会社早見表

サイト画像12345678910
企業名ニッコクトラストMEFOS(メフォス)LEOC(レオック)Green House(グリーンハウス)日本ゼネラルフード株式会社富士産業株式会社AIM SERVICES(エームサービス)一富士フードサービス株式会社コンパスグループジャパン日清医療食品株式会社
サービス一覧社員食堂
寮・保養所・研修施設
病院給食
高齢者施設
保育園
学校給食 など
保育園・幼稚園給食
学校給食
産業給食
福祉給食
病院・医療給食
社員食堂・寮の食事/カフェ
老人ホーム・福祉施設の給食
病院での患者給食・職員食
保育園・幼稚園の給食
アスリートの食事・栄養管理
外食事業・銀座おのでら など
食堂運営
弁当デリバリーサービス
ケータリングサービス
おせち料理の販売
エアラインケータリングサービス(機内食)
駅弁の製造・販売 など
コントラクトフードサービス
メディカルフードサービス
デリバリーサービス
ケータリングサービス
医療食事サービス
介護福祉食事サービス
学校給食サービス
社員食堂サービス
オフィス・工場
会議・研修施設/保養所/寮
病院/高齢者施設
保育園・幼稚園
学校
オフィスドリンクサービス など
医療・福祉施設
幼稚園・保育所
社員食堂
学校給食
寮・研究所
保養所・クラブ
オフィス・工場でのフードサービス
学校給食・教育関連施設でのフードサービス
病院でのフードサービス
有料老人ホーム・高齢者施設でのフードサービス
給食業務(コントラクトフードサービス)
病院・社会福祉施設
保育施設
特徴ヴィーガンにも対応!どんな時代もお客様に求められる進化をし続けるニッコクトラスト教育・研修プログラムの徹底でスキルアップを目指した企業を意識LEOCは「人のために尽くしたい」という想いを「食」に込めて届ける企業食を通して喜びを。人の喜びに重きを置くGreen House独自の「食品衛生管理基準」に基づき徹底した衛生管理を行う給食依託企業医療・介護福祉食事サービスのパイオニアとして最先端の取り組みを実施食を通じてお客様の満足向上に取り組み続ける企業食をとおして顧客をサポート。メニュー開発から提供までワンストップで対応多くの顧客のニーズに応えられるよう、技術・ノウハウを蓄積する企業顧客に合わせた調理法をもとに、日々楽しめる食事サービスを提案
ヴィーガンへの対応ありなしありありなしなしなしなしなしなし
詳細リンクもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しくもっと詳しく
公式リンク公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト

おすすめ関連記事

検索

【NEW】新着情報

介護施設や老人ホームにおける給食業務は、職員にとって大きな負担となることが少なくありません。食事の準備や後片付けはもちろん、栄養バランスや特別な食事制限への対応も必要です。しかし、給食業務を

続きを読む

学校や企業の給食運営において、給食委託には全面委託と部分委託の2つの方法があります。それぞれの委託方法には独自のメリットやデメリットがあり、選択によって運営効率やサービスの質に影響を与えます

続きを読む

  給食委託の導入は、多くの学校や企業で検討されている選択肢です。そこで本記事では、給食委託のメリットとデメリットを徹底的に解説し、どのような点に注意すべきかを詳しくみていきます。

続きを読む

  給食委託は、学校での利用が一般的と考えがちですが、それだけにとどまりません。多様なニーズに応えるため、病院、介護施設、企業の社員食堂など、さまざまな場所で給食サービスが導入され

続きを読む

  学校で行われる食育は、子どもたちが健康な食生活を身につけるための重要な取り組みのひとつ。食について学ぶということはとても大切なことです。本記事では、実際の学校現場で行われている

続きを読む

近年、給食サービスが進化し、ヴィーガン・ベジタリアン向けのメニューが登場しています。植物性食品を重視し、バリエーション豊かな味わいが特徴です。本記事では、学校や企業、医療機関が導入しつつある

続きを読む

給食の方法にはさまざまな選択肢があり、それぞれに魅力があります。この記事では、現地調理とクックチル方式の比較を通じて、最適な食事提供方法を解説します。どちらがより適しているのか、導入すべきな

続きを読む

給食は施設運営において欠かせない要素です。本記事では、給食委託の仕組みやそのメリット、効率性と健康性を両立させるための重要なポイントを解説します。外部委託と直営の違いから給食サービスの選び方

続きを読む

給食における牛乳の提供は、子どもたちの成長に欠かせない栄養と、健康な食習慣を育むための重要な要素です。この記事では、牛乳が給食に取り入れられる理由やその歴史について解説します。栄養面や教育の

続きを読む

給食センターでは、栄養バランスを考えた献立作成から調理・配食まで行っています。調理師や栄養士が主役として、食材選定や料理の腕を活かす一方、パートやアルバイトが助け合いながら下準備や配膳に携わ

続きを読む